時流に乗っかって「日本ユニセフ協会」関連の事を書こうと思いましたが、既に「虚構新聞」が秀逸な記事(本紙記事「日本ユニセフ、寄付金の流れ透明化へ」についてご報告)を書いてたので、一連の流れを面白おかしく、且つ本質的に知りたい方は、こちらをどうぞ。

 

そのうち、お金の話や寄付の話、神社のお参りの話(って何よ?)とかは書きます。今じっくり時間かけて頭の中で熟成しているので、発酵するまで待ってて下さい。

 

では、本題。

 

 

売上を上げる事に集中したら?

 

数日前に「売上は結果」という記事を書きましたが、今回の記事は、それに一見矛盾するように聞こえるかもしれません。

 

が、矛盾してません。

 

売上は結果です。価値提供の結果です。世の中に認められたことの結果です。それは変わりません。だから、その結果を出す事に集中すればするほど、価値を生み出すプロセスの質を高める事に集中しなければならないというロジックが成立します。

 

だから、「売上を上げる事に集中する」という事は、商品やサービスを磨く事です。そして、それを知ってもらうためのマーケティングと営業の質を高めるという事です。それは社長や社員の仕事の質を高めるという事に繋がります。そして、それを生み出す人の力を高める事に繋がります。結局、業務改善や人材育成は結果的に紐付けされてきます。

 

仕事柄、沢山の経営計画書を目にします。そこで目にするものは、業績目標と業務改善目標、人材育成目標とそれぞれがバラバラに分断された、項目数の多い見栄えのいいものばかりです。

 

誰が主導しているのか、大体想像付くのですが、それを言うと角が立つので敢えて言いませんが、こういうモノを作らせることを生業にしている人たちの言う事を、余り鵜呑みにしない方がいいです。経営計画書を作らせる人たちは作らせる事を商売にしていて、それで結果を出すという事にフォーカスしている訳ではない事が多いので。

 

 

計画書自体には意味はない

 

そもそも計画書通りにいってます?いったことあります?

 

以前、「オレの自慢は創業以来一度も経営計画を達成した事がない事だ」と自虐的に言ってる社長がいましたが、実際それに近い状況の会社は多いです。そもそも時間かけて作った計画書を、年内一度も見ることなく、翌年の計画書作成に入る、なんてことは、どこの会社でも目にする状況じゃないでしょうか。

 

異論、反論あること承知で言いますが、断言します。

 

計画書自体に意味はない、と。

 

意味があるとすれば、途中で計画とのズレを検証する時に初めて役に立ってきます。当初の思惑通りに物事は進まないモノ。だから、どんな「予測」や「計画」が、皮算用だったのか、思い違いだったのかを知る時に、意味が生まれます。

 

それは、計画以上の結果が出ていたとしても、結果を下回っていたとしても、同じことです。

 

「上手く行ってるからオールOK」で済ませずに、「何で当初の予定以上に結果が出ているのか?」という事を検証しておかないと、上手く行く方法をストックすることなく先に進んでしまいます。そして、それに気づくのは、苦境に立たされた時です。

 

「何で3年前はこんなに売上好調だったんですか?」と聞いても、「何でだろうね~、景気が良かったからね~」で済ませられる事があります。成功要因を知らない事は、上手く行ってる時ではなく、シンドイ時にダメージが大きくなりますよ。状況を好転させる手立てを、引き出しを、ストックを持ってないという事ですから。成り行きでやってるとこういう事が起こります。

 

結果が計画を下回っていた場合は、問題を見つけるのは簡単です。

 

・そもそもの計画自体、ヨミが甘かったのか?

 (数字遊びの計画書作り

 

・市場の動向を見極められなかったのか?

 (視野の狭さ、先見性の無さ

 

・自分たちで思ってるほど、良い商品だという評価を受けなかったのか?

 (商品力不足

 

・良い商品だとしても、それを知ってもらうための活動が不足していたのか?

 (マーケティング不足

 

・営業が下手くそだったのか?考えてた営業戦略が通用しなかったのか?

 (営業力不足

 

等々。中身を分解して行けば、ポイントは見えてきます。

 

もう一度言います。だから、計画書自体には意味がありません。検証する時に意味が生じます。

 

 

売上が上がれば仕事が増える 仕事が増えれば人は育つ

 

多くの起業家にとって、まずすべきことは売上を上げて事業を軌道に乗せる事です。多くの中小企業にとって大切な事は事業を存続させる事です。

 

その為には売上を上げる事が最優先です。最優先なんだけれども、それを「目的」にはしちゃいけない。前の記事でも書いたことですが、何度も言います。売上は結果です。売上を上げるという結果を出す為に、価値を提供する事を、価値を認めてもらう事を、そして、それを知ってもらう事に集中すべきです。

 

いいものを作る、良いサービスを提供する、今ある商品を磨く。真っ当な方法で真っ当な商売をする。この基本は絶対に外さない。

 

あとは、それを知ってもらうためにマーケティングをちゃんと勉強する。実行する。営業する。価値を分かってもらうための活動に時間を割く事です。

 

売上が上がれば当然、仕事は増えます。仕事が増えれば、多くの仕事をこなす為に社員は忙しくなります。社長も忙しくなります。忙しくなると、品質を下げずに多くの量をこなす為に知恵が出ます。そうすれば社員は成長します。そして会社も成長します。

 

売上が下がっている時に、伸び悩んでいる時に、あれこれと沢山の事をやらない事です。

 

全ては繋がってますから。

 

 

そして、売上が伸びてない時には人は成長しません。

 

チェックする事の方が大変な、立派な計画書を作って悦に入る時間があれば、まずは売上を上げる事に集中しましょう。やってる最中に、必要な事は沢山出てきます。それを一個一個解決していく方が近道です。

 

 

乱暴な理屈かもしれませんが、多くの企業様をコンサルしてきて、私が肌で感じる現実の話です。